農業再生へ、育苗施設の供用開始 福島県浪江町 水田や畑の利活用促進

 

起動スイッチを押す吉田町長

 

2023/03/01 21:10

 

 福島県浪江町が閉校した苅野小跡地に整備を進めていた「町育苗施設」は1日、供用を開始した。水稲や町の新たな特産品のタマネギを確保しやすい環境を整え、水田や畑の利活用を促進する。農業者の帰還や移住、営農再開を後押しし、町の主要産業である農業再生につなげる。現地で落成式を行った。

 苗の発芽を促す機械など生産設備が入る「機械棟」や、幼苗を育成する「緑化棟」、ビニールハウス23棟を設けた。計約300㌶分のコメの苗や、約15㌶分のタマネギの苗を育てる。総事業費は約6億6000万円。国の福島再生加速化交付金を活用した。

 落成式では吉田栄光町長が「農家の方々の負担が軽減され、農業再開や就農をされる方の背中を押す施設になると期待している」とあいさつした。平本佳司町議会議長らが祝辞を述べた。関係者がテープカットし、吉田町長が起動スイッチを押して稼働を開始した。

 

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