浜さ恋 https://hamasakoi.jp 福島県浜通り地区のポータルサイト Mon, 18 Mar 2024 21:15:34 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.3 https://ex.hamasakoi.jp/wp-content/uploads/2020/02/cropped-favicon-100x100.png 浜さ恋 https://hamasakoi.jp 32 32 福島県南相馬市 空き家増2182件 実態調査、全世帯の9% 移住に活用へ、市が再生検討 https://hamasakoi.jp/archives/news1/2024031902/ Mon, 18 Mar 2024 21:15:34 +0000 https://hamasakoi.jp/?p=20591 門馬市長に空き家の実態を報告する荒明代表理事(左から3人目)ら

 

2024/03/18 17:00

 

 福島県南相馬市内の空き家は2023(令和5)年度、2182件に上り、全世帯に対する空き家率は9・0%に上った。市は移住者の住まいとしてリフォームするなどの活用事業を検討する。実態調査に当たった南相馬空き家・空き地サポートセンターが15日、報告書を提出した。

 実態調査は昨年8~10月に実施した。2018(平成30)年度の市の調査で判明した1105件を除き、現地調査や所有者へのアンケートを行った。新たに空き家1077件を確認した。2018年度の結果を合わせると2182件となった。東京電力福島第1原発事故の影響で避難指示区域となった小高区は、空き家率が20・8%と高かった。

 老朽度についても調査した。優良物件として利活用が見込まれるA判定は1365件、修繕が必要だが今後の利活用が検討できるB判定は621件と多かった。一方、倒壊などの危険がある特定空き家の認定に向けた協議が必要なD判定は44件、雑草などで外観が確認できない老朽度不明が47件あった。

 アンケートには約300件が回答した。「売却したい」が73件、「貸し出したい」が34件あったのに対し、「このまま所有したい」が39件、「解体したい」が28件、「決めていない・決められない」が35件あった。市の空き家バンクに関して「検討したい」は77件、「登録したい」は76件だったのに対し「登録したくない」は45件だった。

 南相馬空き家・空き地サポートセンターの荒明健代表理事、西内通理事、小谷津和矢理事、丹治寛智監事らが市役所を訪れ、門馬和夫市長に報告書を手渡し、説明した。門馬市長は「空き家を財産ととらえて、移住者の受け皿などとして生かしていきたい」と述べた。

 

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思い出の運動会もう一度 4月統合の入遠野小で23日 28歳卒業生が準備 地域ぐるみ、楽しい時間に https://hamasakoi.jp/archives/news1/2024031901/ Mon, 18 Mar 2024 21:14:28 +0000 https://hamasakoi.jp/?p=20586 笑顔顔あふれる運動会を目指して準備を進める矢代さん(左)。パソコンの画面内は佐川さん

 

2024/03/18 17:00

 

 福島県いわき市遠野町の入遠野小で23日、「入遠野みんなの大運動会」が開かれる。入遠野小は上遠野小と統合して4月から「遠野小」となる。「地域の中心だった入遠野小にみんなが集い、笑顔あふれる時間をつくりたい」。卒業生2人が一念発起し、当日に向けて準備を進めている。

 運動会を企画したのは、遠野町まちづくり検討会若者部会の矢代めぐみさん(28)と佐川奈央さん(28)。幼なじみの2人は現在、離れて暮らしているが、「入遠野は時の流れがゆっくり。みんな優しくて自然も豊かな心安らぐ場所」と古里への愛着は変わらない。

 2人が通っていた当時、入遠野小では地域ぐるみでの運動会が開かれていた。みんなが校庭に集い、体を動かしたのは特別な時間だった。だからこそ母校が閉校になると知った時によみがえったのは、運動会の楽しい思い出だった。「当時のように入遠野小で運動会を開きたい」。昨年秋ごろから本格的に準備を進めてきた。

 当日の種目は、当時の運動会で盛り上がっていた宝拾いや全員リレーに加え、地域の歴史や話題を問題にした「入遠野クイズ」なども予定している。運営に協力してくれる仲間も増え、広く参加を呼びかけている。当時の恩師など入遠野にゆかりのある人たちにも声を掛け、80人ほどが参加を予定しているという。「学校はなくなるけれど思い出が消えることはない。今回の運動会が、新たな入遠野の活性化につながるような機会にしたい」と願っている。

 運動会は入遠野地区に縁にある人なら誰でも参加できる。申し込み、問い合わせ先は若者部会のメール tohno.wakamonobukai@gmail.com

 

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請戸漁港にクジラ 体長10メートル、港湾内に迷い込む 福島県浪江町 https://hamasakoi.jp/archives/news1/2024031804/ Sun, 17 Mar 2024 21:22:46 +0000 https://hamasakoi.jp/?p=20583 請戸漁港に迷い込んだクジラ=16日午前11時ごろ(読者提供)

 

2024/03/17 09:30

 

 16日午前10時ごろ、福島県浪江町の請戸漁港で「(漁港の南側に)クジラが入り込んでいる」と相馬双葉漁協から福島海上保安部に通報があった。

 同保安部によると、クジラは体長10メートルほどとみられ、港湾内を泳いでいる姿が確認されたという。保安部は漁港を管理する福島県相馬港湾建設事務所に情報を伝えた。同漁協に対しては、航行する船舶に注意を呼びかけるよう促した。

 いわき市のアクアマリンふくしまは目撃者が撮影した写真などの情報から、迷い込んだのはマッコウクジラの可能性もあるとみている。

 

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【威風働々】伝統工芸遠野和紙・楮保存会(福島県いわき市) 手漉きの妙技 上質な一枚に https://hamasakoi.jp/archives/news1/2024031803/ Sun, 17 Mar 2024 21:21:46 +0000 https://hamasakoi.jp/?p=20580 簾桁を振るい、紙漉き作業に励む高嶋さん。粘りのある「ねり」を混ぜた紙料液が波打つ

 

2024/03/17 09:30

 

 ちゃぷちゃぷちゃぷ―。山あいの工房に、紙を漉(す)く小気味良い音がこだまする。いわき市遠野町で伝統産業の「遠野和紙」作りが続く。保存会の会員で遠野地区の地域おこし協力隊を務める高嶋祥太さん(38)が慣れた手つきで障子紙作りに精を出す。

 コウゾとトロロアオイを原料とした粘りのある液体「ねり」を混ぜた紙料液を簾桁(すげた)ですくう。簾桁を前後に振ることで繊維同士を絡ませ、密度の高い紙に仕上げる。均一な重さの紙を作るには、ねりの分量調整が鍵を握る。天候や気温次第でねりの効き具合が変わり、職人の腕が問われる。

 県の伝統的工芸品に指定されている遠野和紙は約400年以上の歴史があるとされ、最盛期には400軒ほどの農家が携わっていた。2010(平成22)年に最後の職人が廃業した後、2022(令和4)年に保存会が設立され、地域の伝統を継承しようと活動している。高嶋さんは「多くの人に遠野和紙を知ってもらい、地域の宝をつないでいきたい」と話している。

【メモ】▽住所=いわき市遠野町根岸字白幡40の1(市遠野支所内)

 

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震災・原発事故13年 動画でつなぐ震災の記憶 避難の級友や語り部取材 福島県いわき市の中央台南中1年生有志 https://hamasakoi.jp/archives/news1/2024031802/ Sun, 17 Mar 2024 21:20:22 +0000 https://hamasakoi.jp/?p=20577 震災を学び、語り継ごうと動画の制作に携わった生徒。「同世代にも見てほしい」と

 

2024/03/17 09:25

 

中学生が制作した動画の一場面。上は大熊町を訪れる吉崎さんら、下は総合学習の成果をまとめたレポート

 

 

 福島県いわき市の中央台南中の1年生有志は同級生や地元の語り部に東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を巡る体験を取材し、動画にまとめた。震災の前年や直後に生まれ、直接の記憶はない。総合学習で伝承施設などを訪ねて学びを深めた。作品には生後間もなく大熊町を離れた級友や、津波の被害から営農を再開した農業者が登場する。「大変な出来事だったと改めて感じた」「同世代に見てほしい」。メンバーは教訓や記憶の継承に意欲を示している。

 

 放送委員の鈴木美空(みく)さん(13)と鈴木結瑛(ゆえ)さん(13)、東愛心(あこ)さん(13)、白土菜南(ななみ)さん(13)が聞き手や撮影、ナレーション、編集を担当。生徒や語り部ら約10人に13年前の記憶や復興の歩み、今の心境を聞いた。津波の被害や避難所だった校舎、仮設住宅があったころの様子を伝える写真を織り交ぜ、「Coming Back Home~帰郷~」の題で約5分間にまとめた。

 作品に登場する一人は大熊町生まれの1年生吉崎めいさん(13)。原発事故を受け、1歳になる前に古里を離れた。メンバーと一緒にかつて自分が暮らした町内のアパートを訪ねる姿を映した。「生まれた実感はないけれども、大熊のことを大人になるまで考え続ける」と率直な思いを語った。

 3年生の清水晶子さん(15)は県内外での約200日の避難の歩みを兄や姉とまとめた地図を紹介。浸水した水田を手入れし、営農再開した祖母の姿も伝え「震災は忘れていないという思いを持ち続けている」と決意を語っている。

 今の中学1年生は2010(平成22)年4月から1年間に生まれ、震災と原発事故から当分の間の出来事は覚えていない。中央台南中は「震災について知りたい」との生徒の声を受け、震災復興を総合学習のテーマの一つとした。約20人が昨年秋から市内のいわき震災伝承みらい館、富岡町のとみおかアーカイブミュージアムなどを訪ね、被害と復興について学んだ。

 動画撮影は学んだ過程を記録に残そうと始め、授業の内容以外にも対象を広げて昨年末に完成した。

 震災伝承みらい館は動画を館内で流すことを検討している。語り部として協力した石塚洋悦さん(67)は「中学生の主体的な活動は風化を防ぐのに効果的」と評価。生徒に語り部を体験してほしいと願っている。

 報道や授業で震災を「知った気になっていた」という鈴木結瑛さんは「他の生徒にも深く震災を知ってほしい」、鈴木美空さんは「多くの人に見てもらい、見聞きしたことを伝えたい」と話している。

 

■映像日本コンテスト最優秀賞候補に選出

 動画は小中学生や高校生が手がけた映像作品を表彰する、キッド・ウィットネス・ニュース(KWN)日本コンテスト2023で、中学生部門74点のうち最優秀賞候補4点に入った。結果発表と表彰は17日に東京都で行う。動画はKWN日本のホームページで閲覧できる。

 

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常磐もの、伊達鶏、県産酒… 福島の食の魅力を渋谷で発信 17日までイベント 東京 https://hamasakoi.jp/archives/news1/2024031801/ Sun, 17 Mar 2024 21:17:58 +0000 https://hamasakoi.jp/?p=20568 県産食材を使った料理を味わう来場者

 

2024/03/17 09:15

 

 東京・渋谷で福島県産品の魅力を発信する初めてのイベント「渋谷で福島!」は16、17の両日、東京都の渋谷キャストで催されている。福島県沖などで水揚げされた魚介類「常磐もの」や伊達鶏を使った料理、県産酒などを提供し、来場者に福島県の食のおいしさを伝えている。

 福島民報社や「発見!ふくしま」、無洲などでつくる実行委員会の主催。都内で県産食材を使った料理を提供する飲食店が常磐ものや伊達鶏のギョーザ、ラーメン、メヒカリの唐揚げ、いかにんじんなどを販売している。県産の日本酒や地ビールも用意している。

 16日はアイドルグループ「浪江女子発組合」と会津若松市出身のモデル村上愛花(えりか)さんのトークショーもあった。17日は声優のブリドカットセーラ恵美さん(いわき市出身)と羽田結依さん(福島市出身)が出演する予定。

 17日は午前11時から午後6時まで。入場無料。

 

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【令和4年 福島県沖地震 烈震2年】相馬の宿 誘客の拠点に 苦難乗り越え再開へ https://hamasakoi.jp/archives/news1/2024031504/ Thu, 14 Mar 2024 21:37:30 +0000 https://hamasakoi.jp/?p=20564 8月の再開に向け、宿泊プランのアイデアを練る旅館いさみやの管野さん

 

2024/03/14 09:36

 

 2022(令和4)年3月に発生した福島県沖を震源とする地震から16日で2年を迎える。大きな被害を受けた相馬市では、ホテルと旅館の2施設で再オープンの見通しが立った。廃業の危機などの苦難を乗り越え、新たなスタートを切る。訪日客(インバウンド)をはじめとした観光客の増加、ビジネス客の利便性の向上に期待がかかる。関係者は「相馬の観光、経済の活性化の後押しになる」と歓迎している。

 

■松川浦で体験事業 旅館いさみや

 松川浦に臨む市内尾浜の旅館いさみやは、建て替えし、8月に再開する。4代目若旦那の管野功さん(47)は「ここでしか味わえない体験を提供したい」と理想の宿づくりを目指す。

 地元の魚介類をふんだんに使った料理が人気だった。東日本大震災、2021年2月の福島県沖地震は耐えられたが、2年前の地震で受けた損傷は甚大だった。2棟つながった建物がずれ、壁は崩れ落ちた。コロナ禍が重なり、廃業も頭をよぎった。

 休業中、管野さんは若手の旅館後継者でつくる「松川浦ガイドの会」事務局長として、観光客と触れ合い、松川浦の魅力を説明した。風光明媚(めいび)な景色や豊かな海の幸、地元の人の温かい人柄を再認識した。大好きな地域の産業を守りたいと、気持ちを奮い立たせた。

 県中小企業等グループ補助金を活用し、工事を進めている。宿泊客が魚介類を焼く浜焼きや船での松川浦周遊などを取り入れる。客層を家族連れに絞るため、客室を10部屋ほどに減らし、それぞれの広さを確保した。以前よりも地震の揺れに強い構造にし、安心して滞在してもらう。外国人客の受け入れも視野に入れている。

 管野さんは「相馬で楽しい思い出をたくさんつくってほしい。にぎやかな日常を取り戻したい」とやる気をみなぎらせている。

 

■地域住民、憩いの場も 相馬ステーションホテル 

 JR相馬駅前のビジネスホテル「相馬ステーションホテル」は、15日に再オープンする。「ようやく新たな一歩を踏み出せた」。ホテルを経営している「泉」社長の舘山友美子さん(52)が安堵(あんど)の表情を浮かべた。13日、現地で竣工(しゅんこう)式を行った。

 地震で地盤が沈み、建物に段差が生じ、雨漏りなどの被害もあった。専門的な調査で営業継続が危険と判断された。父正さん=2009(平成21)年死去=から引き継いだホテルの解体は苦渋の決断だったが、客の安全を考え、グループ補助金を使った全面建て替えに踏み切った。

 全98室を備えている。JR相馬駅から徒歩1分と利便性が良く、県外企業の社員の出張利用が多い。観光客も受け入れ、5月開催となる今年の相馬野馬追の時期は、予約で埋まった。

 解体前、地域の人が「また泊まりに来るから」と声をかけてくれた。舘山さんは「皆さんの心遣いが力になった」と振り返る。地域住民の憩いの場をつくろうと、新たにレストランを設け、ランチ営業を始める。「ここに来るとほっとできるような、アットホームなホテルにしたい」と言葉に力を込めた。

 

■宿泊施設25軒が営業

 相馬市観光協会によると、2022年の福島県沖地震発生前に36軒あった市内の宿泊施設のうち、3月1日現在、25軒が営業している。8軒が休業中で、3軒が廃業した。

 観光協会長で相馬商工会議所会頭の草野清貴さん(77)は「地震の影響で、相馬で宿泊できる場所が限られていた。宿泊施設の再開が進み、観光、経済の両面に好影響を与えるようになるだろう」と期待を込めた。

 

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最後の卒業生、校舎に別れ いわきの入遠野中 福島県内公立中で卒業式 https://hamasakoi.jp/archives/news1/2024031503/ Thu, 14 Mar 2024 21:36:16 +0000 https://hamasakoi.jp/?p=20561 下級生や教職員の見送りを受けた後、担任と握手を交わす入遠野中最後の卒業生=いわき市

 

2024/03/14 09:34

 

 福島県内の公立中学校200校、義務教育学校7校の卒業式は13日、各校で行われ、計1万4696人の生徒が学びやを巣立った。

 いわき市の入遠野中は市内の上遠野中と統合し4月から遠野中となるため、今年度で閉校する。最後の卒業生6人が式に臨み、恩師や仲間、慣れ親しんだ校舎との別れを惜しみながら新たな一歩を踏み出した。

 式では佐川綾子校長が地域伝統の「遠野和紙」で作られた卒業証書を手渡し「古里で学んだことを誇りとし、輝かしい未来に向けて力強く、誇り高く歩んでほしい」と式辞。卒業生代表の山口稜太さん(15)が涙ながらに感謝を伝え、「入遠野中で過ごした日々は大きな財産であり心の古里。夢に向かって前に進んでいく」と誓った。

 上遠野、入遠野の両中学校以外には、白河市の五箇、会津若松市の湊、会津美里町の本郷、いわき市の桶売と小白井、休校中のいわき市の川前の各中学校が廃止・統合される。

 県内のほとんどの公立小学校の卒業式は、22日に各校で行われる。

 

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水漏れなど再発防止要請 福島県いわき市で廃炉・汚染水・処理水対策福島評議会 https://hamasakoi.jp/archives/news1/2024031502/ Thu, 14 Mar 2024 21:35:06 +0000 https://hamasakoi.jp/?p=20558 国の廃炉・汚染水・処理水対策福島評議会の冒頭であいさつするグロッシ事務局長

 

2024/03/14 09:32

 

 国の廃炉・汚染水・処理水対策福島評議会は13日、福島県いわき市で開かれ、東京電力福島第1原発で相次いだ放射性物質を含む水漏れや作業員の身体汚染に対し、地元側から再発防止を求める声が上がった。

 原発が立地する双葉、大熊両町をはじめ周辺自治体の首長や漁業関係者らが出席した。鈴木正晃副知事は「県民に不安を与えるトラブルが繰り返されてはならない」と述べ、東電に組織的な問題と捉えて対策に取り組むよう求めた。

 門馬和夫南相馬市長は処理水放出を巡る風評払拭(ふっしょく)の取り組みや廃炉作業の進展に一定の評価を示した上で「住民が安心するためには原発が管理され、着実に廃炉が進むことが前提だ。ヒューマンエラーによる事故はマイナスでしかない」と苦言を呈した。

 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長も出席し、非公開で意見交換した。出席者によると、IAEAに第3者の立場で継続的に廃炉監視に関わってほしいとの要望に対し、グロッシ事務局長は応じる姿勢を示したという。

 

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廃炉まで「関わる」 IAEA事務局長、高校生に 福島県富岡町で交流会 https://hamasakoi.jp/archives/news1/2024031501/ Thu, 14 Mar 2024 21:32:47 +0000 https://hamasakoi.jp/?p=20550 高校生の質問に答えるグロッシ事務局長(左から2人目)

 

2024/03/14 09:32

 

福島第1原発を視察後、報道陣の取材に答えるグロッシ氏

 

 来日中の国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は13日、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出への評価だけでなく、溶融核燃料(デブリ)取り出しや除去土壌の対応など廃炉作業にIAEAとして協力する考えを示した。福島県富岡町の町文化交流センター「学びの森」で開かれた県内の高校生との交流会で、参加者の質問に答えた。

 磐城桜が丘高2年の太田諒さん(16)が処理水を巡り「最後の一滴が放出されるまで寄り添う」としたグロッシ氏の過去の発言を引き合いに、燃料デブリ取り出しなど廃炉作業についても監視・協力を得られるかと質問。グロッシ氏は「処理水だけでなくデブリ、除去土壌も対応しなければならない問題。私が事務局長でなくなっても後任が引き継ぎ、関わりはつながっていく」と約束した。

 グロッシ氏は福島第1原発を訪れ、処理水の放出設備などを確認。視察後に報道陣の取材に答えた。放出開始から半年余りが過ぎた現状について「われわれの期待に沿った形で運用されている。大変満足だ」と評価。処理水に含まれる放射性物質トリチウムの濃度も「非常に低いレベルで勇気づけられる結果」とした。

 一方、放出完了までは長い道のりになるとした上で「『最後の一滴まで』という姿勢で、放出の度にモニタリングや分析、処理の手順を確認しなければならない」と話し、今後も状況を注視するとした。地元の漁業者らの声に耳を傾けていく必要性にも触れた。

 グロッシ氏の第1原発視察は昨年7月以来で、海洋放出後は初めて。高校生との交流会や視察に先立ち、いわき市で国の廃炉・汚染水・処理水対策福島評議会に出席した。

 

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