南相馬の川口商店 8月に施設オープン サウナで地域に”熱気”

 

 南相馬市原町区の飲食店「川口商店」の敷地内にフィンランド式のサウナ「ロウリュ」を楽しめる施設が八月にもオープンする。「サウナー」と呼ばれる愛好者を呼び込み、地域を盛り上げる。準備を進める店主の川口雄大(たけひろ)さん(31)は「多くのサウナーに愛される場所にしたい」と話す。

 ロウリュは、熱したサウナストーンにアロマ水をかけて熱い蒸気を発生させ、大量の発汗を促す入浴方法だ。三年前に熊本県の施設で初めてロウリュを体験し、その奥深さに魅せられた。「相馬野馬追と合わせて、サウナも観光資源になり得る」と考えている。

 新型コロナウイルスを踏まえ、一日一組の貸し切りで運営する。「お客さんを待つだけではなく、一日一組を大切にしながら楽しませるために営業したい」。経営方針の転換期と捉え、飲食店とサウナを掛け合わせた新たな事業展開で巻き返しを狙う。

 木造二階建てで、一階にサウナ、水風呂、シャワー、二階にハンモック付きバルコニー、更衣室、休憩室を備える。材料の木や石、タイルなどは地元住民から譲り受けた。利用料金は調整中。

 施設では、川口商店の料理やドリンクを味わえる。従来メニューの他、キーマカレー、長崎県出身の妻みどりさん(37)特製のちゃんぽんなどの「サウナ飯」も提供予定だ。

 オープン後はサウナ専門サイトなどで情報発信する。「ここでしかできないサウナを楽しんでもらい、口コミなどでゆっくりファンを増やす」と展望を描く。

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