福島県浪江町の宿泊施設「福島いこいの村なみえ」がグランドオープン 管理棟が完成 魚介類など地元食材を提供

 

 福島県浪江町の宿泊施設「福島いこいの村なみえ」の管理棟が完成し8日、グランドオープンした。請戸漁港に水揚げされた魚介類をはじめとする地元食材を使った料理の提供を始めた。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から10年が過ぎた中、町民の憩いの場としての利用や施設を拠点にした交流人口の拡大へ期待が高まる。

 8日、式典が行われ、約30人が出席した。吉田数博町長が「施設を通し、復興や帰還促進を図るとともに、交流人口の拡大、移住定住の推進に取り組んでいく」と式辞を述べた。斎藤豊支配人が「愛される施設を目指す」とあいさつした後、関係者がテープカットし、全面開所を祝った。出席者は内覧し、開放感あふれるテラスからの眺めなどを楽しんだ。

 施設は震災と原発事故の影響で休館になった。2018(平成30)年6月に管理棟を除く、本館、コテージで宿泊機能を再開した。整備された管理棟は延べ床面積714平方メートルにレストラン、厨房(ちゅうぼう)、フロント、事務室、売店などを備えた。

 料理長に就いた郡山市出身の小椋和義さん(46)は「料理を通し、町ににぎわいと元気を取り戻すためのお手伝いをしていきたい」と抱負を語った。

 コテージの一室に、「無印良品」の家具やアメニティーなどを備えた特別室を設けた。問い合わせは同施設へ。

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