福島・浪江町の水稲再興、一翼担う カントリーエレベーターが完成

 

 福島県浪江町が東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの水稲栽培の再興に向け、町内苅宿地区に整備を進めてきた乾燥調製貯蔵施設(カントリーエレベーター)が15日、完成した。現地で22日、落成式を行う。

 カントリーエレベーターは、もみや玄米を保管する施設で、乾燥、計量出荷、精米などの機器を備える。

 原発事故による長期避難などにより、町内の多くの農家が営農再開するためには、農機具を新たに準備しなければならない。高額なもみ殻乾燥機を個人で整備するのは困難なため、町は町内の苅宿地区と棚塩地区に1基ずつ整備してきた。棚塩の施設は近く完成する見通し。

 2基合わせて水稲の作付面積約600ヘクタールに対応できる。総建築費は2基合わせて約60億円で、国の福島再生加速化交付金を活用している。

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