「MISORA」が2位 県勢全て上位入賞 WRS福島大会 福島県南相馬市
国際競技会「ワールドロボットサミット(WRS)2020」福島大会の最終日は10日、福島県南相馬市原町区の福島ロボットテストフィールドでインフラ・災害対応部門3種目の決勝を行い、災害対応標準性能評価種目で南相馬ロボット産業協議会の「MISORA」が2位に輝いた。会津大の「REL―UoA」は同種目、同大の「REL―UoA―JAEA」はトンネル事故災害対応・復旧種目で3位に入賞するなど県勢が活躍した。
MISORAは地元企業11社が力を合わせて作った災害対応ロボットで、日本機械学会長賞にも選ばれた。初めての競技会出場だったが、経験豊富な他のチームと互角に競り合った。
操縦を担当した小高産業技術高ロボット研究部の境孝平さん(17)=電気科3年=は「南相馬のロボット技術の高さを示せた」と胸を張った。タケルソフトウェアの山崎潤一代表(52)は隣席でカメラ映像を見ながら的確な指示を送った。「私たちのものづくりが世界に認められた。普段は競合している会社が1台のロボットを作ったことに大きな意義を感じる」と語った。
「REL―UoA」は日本ロボット学会特別賞も受けた。代表の小川浩明さん(22)=会津大大学院1年=は「今後も改良を重ね、より良いロボットを作りたい」と目標を掲げた。
「REL―UoA―JAEA」代表の青葉龍馬さん(21)=会津大コンピュータ理工学部4年=は「蓄積してきた技術を後輩に託したい」と話した。
プラント災害予防種目は東北大の「Quix」、トンネル事故災害対応・復旧種目は筑波大の「TEAM―TNK―ROS」、災害対応標準性能評価種目は千葉工業大の「CIT_Rescue」がそれぞれ優勝した。
WRS2020福島大会は経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の主催。国内外29チームが技術やアイデアを競った。県立テクノアカデミー浜、郡山の学生らが競技運営に協力した。
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