震災後初のイチゴ出荷 福島県川俣町山木屋地区の農園「Smile farm」
山木屋産のイチゴを手にする谷口代表
2022/02/11 22:40
そうちゅう写真
福島県川俣町山木屋地区の農園「Smile farm(スマイルファーム)」は今冬、イチゴの出荷を始めた。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生後、同地区でのイチゴ出荷は初めて。ハウス内では収穫体験ができ、谷口豪樹代表(34)は「山木屋に足を運ぶきっかけとなる場所にしたい」と前を見据えている。
ハウスでは「よつぼし」「紅ほっぺ」「とちおとめ」の3品種、合わせて7500株程度を栽培している。昨年4月から準備を進め、同10月に定植をした。今季は計約4トンの生産を見込んでいる。
現在は復興拠点商業施設「とんやの郷」と農園内で、数量限定で販売している。購入者からは「甘くておいしい」と評判を呼んでいる。価格は1パック540円(税込み)。
収穫体験は1人1300円。受け入れ日や時間は要相談。問い合わせは同農園へ。
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同農園ではイチゴ収穫体験に加え、アンスリウムをを使ったフラワーアレンジメント、季節の花や植物を用いたリースづくりなどのワークショップが楽しめる。
託児スペースも備えた部屋を新たに整備した。国連の持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を目指し、ハウス改修に伴い出た廃材をインテリアとして利活用している。谷口代表は「家族連れが安心して観光できる施設にしたい」と話している。