震災と原発事故をイメージした楽曲制作 さいたまの音楽関係会社が福島県双葉町で披露

 

「GAREKI」を披露する佐々木さん

 

2022/07/04 09:33

 

 さいたま市で録音スタジオを営む会社「vocal_studio」は、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の被害を受けた福島県をイメージした楽曲を制作した。2、3の両日、双葉町産業交流センターで開かれたイベント「これからだ。双葉」で披露された。

 楽曲は「GAREKI」や「3月」など4曲で、vocal_studioのスタッフ田中忠行さんが作詞、同社代表の村田利秋さんが作曲・編曲を担当した。イベントでは、田中さんらと音楽でつながりのあるメンバーが楽曲を歌い上げた。

 「GAREKI」は震災と原発事故発生後、現地の状況を知りたいと考えた田中さんが双葉、大熊両町を訪れ、原発などで働く町民らの声をまとめた。「津波がきます早く早く逃げて」「累々と続くガレキまたガレキ」など現地の緊迫した状況を鮮明に表現した。東京都の会社員佐々木早人さんが臨場感あふれる演技で披露した。

 「3月」では、津波で命を落とした母親の目線から歌詞がつづられている。津波から逃れ、その怖さを経験した子どもたちは強く、町の再建を担っていく存在になるとのメッセージを込めた。

 田中さんは「自分が聞いた町民たちの思いを形として残したかった」と制作の意図を語った。楽曲は動画投稿サイト「ユーチューブ」に登録されているvocal_studioのアカウント「3つの奇跡」から視聴できる。

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