「請戸の田植踊」3年ぶり奉納 福島県浪江町で「安波祭」
華やかな舞を披露する請戸芸能保存会の踊り手。後方は社殿が建つ予定の土台
2023/02/20 09:10
東日本大震災の津波で流出した福島県浪江町請戸の●野(くさの)神社で19日、伝統行事「安波祭(あんばまつり)」が催され、新型コロナウイルスの影響で休止していた「請戸の田植踊」が3年ぶりに奉納された。神社は再建が進んでおり、来年の祭りで完成披露される予定。神社関係者らが無事の完成を願うとともに豊漁や豊作、地域の復興を祈願した。
津波に流された社殿跡で神事や、神楽の演奏などを行った。請戸の田植踊は、県内外に避難している請戸芸能保存会の女性約20人が鮮やかな衣装を身にまとって繰り広げた。
神社は現在、土台を固めており、今後社殿が建築される計画だ。祭りは本来、みこしが練り歩き、担ぎ手が冬の海に入って漁業の安全などを祈願するが、震災と東京電力福島第1原発事故発生後は中断している。