ふくしま復興再生道路「小名浜道路」 来年夏にも供用、物流網の強化図る 企業誘致を後押しする効果期待
2024/12/04 10:15
ふくしま復興再生道路「小名浜道路」(延長8・3キロ)は、2025(令和7)年夏にも供用開始される見通しとなった。福島県いわき市の小名浜港と常磐自動車道を結ぶ自動車専用道路。物流網が強化され、浜通りの企業誘致を後押しする効果が期待される。内堀雅雄知事が3日に開会した県議会12月定例会の本会議で示した。
インターチェンジ(IC)の正式名称は【地図】の通り。港から常磐道までの所要時間が現在の約半分の13分となり、仙台や首都圏方面だけでなく、原発事故の避難指示解除区域へのアクセス向上によるサプライチェーン(供給網)の強化や企業進出の促進などが見込まれる。災害時の物資輸送にも役立つ。
いわき市内では、沿岸部と内陸部の観光地を結ぶ新たな基幹道路が完成することで、交流人口の増加につながる。
県は当初、2020年代初頭を開通目標時期に設定。最近は第2期復興・創生期間が終了する2026(令和8)年3月までに開通させるとしていた。
県は、小名浜道路の維持管理を複数の民間事業者が共同受注する「包括的維持管理」を浜通りの県管理道路で初めて導入する。路面の補修や草刈りなどの業務を建設業関連の組合や共同企業体(JV)が担い、業務を効率化する。