障害者の絵画レンタル開始 NPO法人「はなのころ」(福島県いわき市) 作品発表の場作りに協力
左から西山理事長、増子さん、正木さん、夏原社長
2025/02/03 15:13
障害者の作品発表や販売を支援しているNPO法人「はなのころ」(福島県いわき市)は、同市の警備・人材派遣業「アムーヴ」に絵画作品のレンタルを始めた。NPO法人に所属する障害者アーティストの作品発表の場を確保するとともに、レンタル料の一部を障害者に分配して経済的に支援するのが狙い。企業側は社会貢献や顧客との話題づくりになるメリットがある。
「はなのころ」は2020(令和2)年から活動を開始し、昨年11月にNPO法人となった。障害者が制作した絵画などの作品、グッズなどの展示販売に取り組んでいる。絵画作品のレンタル事業は、アムーヴの夏原潤社長(48)の申し出で実現した。夏原社長は「NPO法人でボランティアをしている社員を通じて障害者の創作活動を知り、応援したいと考えた」と説明する。
レンタル料は作品1点につき月額1万円で、NPO法人はこのうち2割を作者に分配する。第1弾として昨年10月から12月まで3カ月間、絵画作品を同社にレンタルし、市内泉町下川の社屋内に展示した。第2弾のレンタルは1月から3月までの予定で、増子玄太さん(32)の水彩画「さくらんぼ」を同社玄関に、正木柚衣さん(29)の色鉛筆画「ふふふフラワー」を応接室にそれぞれ展示している。作品の横には作者のプロフィルも付けている。増子さんは「自分の作品を見てもらえるのはうれしい」、正木さんは「自分の作品が多くの人の目に触れるきっかけになればいい」と喜んでいる。
NPO法人の西山将弘理事長(43)は「今後、作品のレンタル先を増やしていきたい」と話している。
問い合わせは同法人のホームページの問い合わせフォームから入るか、メールアドレス: info@hananokoro.jp へ。