日本と台湾 共同ラジオ収録 原発事故の教訓伝える 福島県南相馬市

 

パーソナリティーの和田さんから取材を受ける今野さん(左)

 

2025/06/08 09:40

 

 ラジオ100年を記念した日本と台湾の共同ラジオ番組の収録が福島県南相馬市で行われた。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生後に南相馬市が設けた臨時災害放送局「南相馬ひばりエフエム」の取り組みを紹介する。元スタッフの今野聡さんらにマイクを向け、原発事故後の体験談を聞き取った。

 災害時のラジオの役割向上を図り、原発事故被災地で活動していた「ひばりエフエム」の経験を日台で共有するのが狙い。インタビューは日本側パーソナリティーの和田健一郎さんが行った。

 「ひばりエフエム」は原発事故直後から、2018年3月末まで放送を続けていた。今野さんはチーフディレクターとして、支援物資配布や集団登下校の予定などの生活情報や市民活動を紹介する番組の制作に当たっていた。今野さんは「市内住民の声を紹介する番組も制作した。避難で住民が減った中で、こうした番組はリスナーに、南相馬にまだ人がいるのだという安心感を与えられたと思う」と振り返った。

 共同番組は台湾の公共放送局である台湾国際放送と千葉県成田市のコミュニティーFM「ラジオ成田」の制作。番組では、元南相馬市長で現在は市議の桜井勝延さん、元産経新聞台北支局長の吉村剛史さん、台北駐日経済文化代表処副代表の蔡明耀さん、戦前に台湾放送協会のラジオに出演していた川平朝清さんらも登場する。

 

 福島県内ではインターネット放送で聴取が可能。台湾国際放送では日本時間17日午後3時から「RtiFM OnLine こんにちは台湾」で放送する。

ホームページURLは https://jp.rti.org.tw/

 ラジオ成田では16日午後8時から放送する。

URLは https://www.narita.fm

 

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