津波犠牲鈴木姫花さんの絵デザイン 原画レプリカや作文など展示

 

 将来、デザイナーになりたいという夢を持ちながら東日本大震災の津波の犠牲となったいわき市の鈴木姫花さん=当時(10)、豊間小四年=。姫花さんが生前に描いた絵をデザインに使ったハンカチの物語を紹介する企画展が、同市のいわき震災伝承みらい館で開かれている。三月二十一日まで。 

 間もなく十年の節目を迎える震災の記憶と教訓を伝え、市民らに災害に対する防災意識などを高めてもらおうと同館が企画。「震災の想い~ハンカチにのせて~」のタイトルで開催している。 

 ハンカチは姫花さんの夢をかなえてあげようと、父親の貴さん(44)ら家族が震災後に製作した。 

 企画展では、ハンカチのデザインになった姫花さんの「塩屋埼灯台の絵」のレプリカや、十年後の自分宛てに書いた作文などの品々を展示している。ハンカチにまつわる話を記したパネルも飾られ、来館者が手を合わせながら見入っている。問い合わせは同館 電話0246(38)4894へ。 

 ハンカチは、地元土産店などで販売され、収益が震災義援金として市に寄付されている。昨年には販売枚数が一万枚を超えた。

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