連休中行動抑制を 県民に感染防止対策要請 内堀福島県知事

 

 県内で新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない状況を踏まえ、内堀雅雄知事は二十六日、大型連休期間中の行動抑制など五項目の感染防止対策を県民に要請した。飲食を伴う大人数での懇親会や会合の自粛、緊急事態宣言地域など感染拡大地域への旅行や帰省による往来の自粛などを求めている。四月のクラスター(感染者集団)発生件数は月別最多の十五件となっており、クラスター発生の未然防止に力を注ぐ。

 内堀知事が県庁での定例記者会見で示した。大型連休期間中は会食の機会や人の移動の増加が予想されるため、飲食に関する注意点や感染が拡大している県外との往来自粛などの対応を示した。

 マスクなしでの会話は感染リスクが高まる場面の一つとされており、法事や同窓会など飲食を伴う会合を控えるよう求めた。緊急事態宣言対象地域の東京、京都、大阪、兵庫四都府県や、まん延防止等重点措置が適用された宮城県などの感染拡大地域への旅行や帰省を控え、その他の地域との往来も必要性を慎重に検討するよう呼び掛けている。

 四月一日から二十五日までの新規感染者数は六百九十五人で、月別で過去最多だった一月と同じ水準で増え続けている。内堀知事は新たな大規模なクラスター発生は医療提供体制を危機的な状況にする恐れがあるとし、「(感染防止対策の)五つの点を頭に入れた行動が県全体の新規感染者数を抑えることにつながる」と訴えた。

■県が大型連休期間中に県民に求める感染防止対策

・飲食を伴う大人数の懇親会や会合の自粛

・感染拡大地域との旅行や帰省などによる往来の自粛(その他の地域は慎重に検討)

・感染防止対策が徹底されていない接待を伴う飲食店、酒類を提供する飲食店などの利用の自粛

・体調の変化を感じた際の医療機関への早めの相談・受診

・普段一緒にいない人との飲食などを控える

■「県境またぐ移動自粛を」 共同メッセージ発表 東北と新潟の7県知事ら

 大型連休中の新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、東北と新潟の七県知事と仙台、新潟の両市長は二十六日、住民に県境をまたぐ移動を自粛する「東北・新潟共同メッセージ」を連名で発表した。

 メッセージでは、政府の緊急事態宣言対象地域となった東京、京都、大阪、兵庫の四都府県をはじめ、宮城県などのまん延防止等重点措置の対象地域との往来を特に控えるよう強く求めている。

 マスク着用など基本的な感染対策の徹底を呼び掛けた。飲食店では利用者に多人数や長時間の会食自粛を求め、事業者には定期的な換気など業種別ガイドラインに基づく感染防止対策の徹底を訴えている。昨年も、大型連休前に同様の声明を出しており、三回目。

関連記事

ページ上部へ戻る