内堀雅雄福島県知事は十四日の定例記者会見で、コロナ禍における東京五輪について「思い描いていたような復興五輪の形は見通せなくなっており残念」との認識を初めて明らかにした。感染収束後に本県への誘客事業を展開するよう国に求める考えを示した。

　内堀知事は被災地の復興を発信する復興五輪の理念を実現する手段として、「一番大切なことは実際に来てもらうこと」と強調。「コロナが収まってから国内外から笑顔で福島に来て、観光できるということを知ってもらいたい」とした。

　新型コロナの感染拡大により、県内では事前合宿や交流事業を見送る市町村が相次いでいる。内堀知事はオンラインなどによる相互交流を通して、感染収束後の交流の展開につなげたいとした。