相馬太田神社で例大祭 相馬野馬追の中日 福島県南相馬市

 

 国重要無形民俗文化財「相馬野馬追」は中日の25日、福島県南相馬市原町区の相馬太田神社で例大祭を催し、同神社に供奉(ぐぶ)する中ノ郷騎馬会の武者ら約30人が陣羽織姿で臨んだ。新型コロナウイルス感染症の収束、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興を祈願した。

 無観客で厳かに執り行われた。礼螺(れいがい)を吹奏し、軍師の中島三喜会長(73)=三社五郷騎馬会長=、総大将の相馬行胤(みちたね)氏(47)、執行委員長の門馬和夫市長らが玉串をささげた。献杯は取りやめた。

 通常の野馬追では、例大祭は中日にメイン会場の雲雀ケ原祭場地で開催されている。合わせて、甲冑(かっちゅう)競馬や神旗争奪戦が繰り広げられる。今年は新型コロナを考慮し、昨年と同様に例大祭のみを相馬太田神社で開いた。

 終了後、中島会長は「昨年と同じく馬を使わない形での開催となり非常に残念。来年こそ通常通りの素晴らしい野馬追を世界に発信したい」と誓った。

 最終日の26日は福島県南相馬市小高区の相馬小高神社で例大祭と上げ野馬の神事を実施する。

関連記事

ページ上部へ戻る