動物の足跡判別表で作物被害対策へ 福島県農業総合センター浜地域農業再生研究センター
福島県農業総合センター浜地域農業再生研究センター(南相馬市原町区)は畑などに残された動物の足跡で種類を判別する資料をつくった。農作物に被害を与える獣種を素早く特定し、最適な対策を講じてもらう。
判別表は県内で被害が目立つツキノワグマやイノシシ、ニホンザルなど12種類の足跡を掲載。足跡の大きさ、指や爪などの特徴、尻尾の痕跡などを記している。
研究センターによると、加害動物の特定で、電気柵を設置する高さや本数など最も効果的な対策が取れるようになる。常盤秀夫所長は「動物が食べ残した跡や食べ方、カメラの映像などと組み合わせれば種類の特定がより容易になる。鳥獣被害は拡大しており、有効な対策につなげたい」としている。
県によると、2019年度の県内の野生鳥獣による農作物の被害額は1億7933万円で、近年は高止まりの傾向が続いている。
判別表は福島県のホームページで見ることができる。問い合わせは同研究センターへ。