ドローンや「空飛ぶ車」開発状況など学ぶ 福島ロボテスの利用事例も オンラインで講演会

 

 小型無人機(ドローン)や人を乗せて飛行する「空飛ぶ車」の現状を学ぶ「次世代航空モビリティ講演会」は2日、オンラインで開かれた。機体開発や制度設計の拠点になっている福島ロボットテストフィールド(ロボテス、福島県南相馬市・浪江町)の施設機能や利用事例の説明を聞き、将来に向けた事業展開などを考えた。

 県と福島イノベーション・コースト構想推進機構の主催。初めての開催。当初はロボテスで8月に開催予定だったが、新型コロナウイルスの感染状況を考慮してオンラインで催した。約400人が視聴した。

 ロボテスの鈴木真二所長(東大未来ビジョン研究センター特任教授)が基調講演し、空飛ぶ車の定義や国内外での開発状況を説明した。「実用化により都市内で旅客や要救護者の輸送が実現するなどの社会的利益を生む。その反面、騒音やプライバシー、防犯などの社会的リスクも生じる」と指摘。「環境整備、ルール作り、技術開発を一体的に進める必要がある」と述べた。

 引き続き、ロボテスの細田慶信副所長が施設機能などを紹介。研究室に入居して空飛ぶ車の研究開発を進める「SkyDrive(スカイドライブ)」(東京都新宿区)、「テトラ・アビエーション」(東京都文京区)など3団体が取り組みを報告した。

 ベンチャー企業などによる事業説明会「ロボテスEXPOオンライン」を併せて開催し、ロボテスの入居団体など8団体が事業内容や展望を発表した。

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