2月22日は「猫の日」 福島県の愛着スポットに注目 菓子や雑貨 楽しんでニャン

 

菓子処まつもとの「ねこどら」

 

2022/02/22 17:52

 

木彫りの猫が付けられている猫稲荷神社の鳥居

 

 2月22日は「猫の日」。猫の鳴き声「にゃんにゃんにゃん」にちなみ、1980年代に制定された。特に今年は2022年と「2」が計6つ並び、さまざまな分野でかつてない盛り上がりを見せている。ペットフード協会の2021(令和3)年の推計では全国で894万6000匹が飼育され、記念日に合わせたイベントなどが活発に催されている。福島県内でも絵があしらわれた菓子や専門の雑貨店などがあり、猫への愛着が感じられるスポットに注目が集まっている。

 相馬市の千客万来館ではネコ館長みそが2カ月に一度ほど”出勤”し、来訪者を温かく迎え入れている。観光客が立ち寄るきっかけにしようと、市観光協会が2017(平成29)年、非常勤ネコ館長に任命した。来訪者はみそに触れることができる。近年の猫ブームで施設の館長や駅長などに任命される猫は多いが、触れ合える例は珍しいという(新型コロナウイルス感染拡大の影響で現在はみそへの接触を休止中)。市観光協会の荒秀明事務局長は「黒い毛並みに白い靴下を履いたような手足が特徴。(感染収束後は)訪れてかわいさに触れてほしい」と話している。

 会津若松市の芦ノ牧温泉駅には2代目名誉駅長の猫らぶと、アテンダントの猫さくらが勤務している。

 二本松市の菓子処まつもとでは、猫の焼き印が押されたどら焼き「ねこどら」が人気を集めている。知人が野良猫についての本を自費出版したのを記念し、発売した。チョコ、クリーム、チーズの3種類があり、多い時には1カ月で500~600個売れる。猫好きはもちろん幅広い年齢層の固定客も多く、「飼っている猫に似ている」などと、猫を巡る会話につながることもあるという。

 川俣町の猫稲荷神社は1856(安政3)年に稲荷神社として創建され、1871(明治4)年に現在の名称に改められた。この地では養蚕や絹織物の製造が盛んだったため、蚕を食べてしまうネズミを捕る猫を神格化し「猫神」として祭った。鳥居の中央には木彫りの猫が付けられており、境内には「猫神」と彫られた石碑などがある。奉納されている猫が描かれた絵馬を持ち帰り、繭がよくできたら絵馬を2枚にして返す「倍返し」の風習もあったという。絵馬は現在655枚を数え、氏子の有志が保管している。

 猫雑貨の専門店「Silver Tabby」は移動販売車両でいわき市、国見町、浪江町などを巡っている。猫に特化した雑貨店は全国的にも珍しく、キッチン用品やアクセサリーなど500種類以上を販売している。抜けてしまった猫のひげを保管するお守りなど珍しい品もあり、県内外問わず新作を楽しみにする固定客も多い。店を経営するクレバリー(本社・南相馬市)の志賀富士男代表は猫雑貨の魅力について「従来の雑貨店が持つ楽しさに、猫が与えてくれる癒やしやエネルギーが加わった魅力的なカテゴリー」と説明している。

 

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