格納容器の水位低下、地震で損傷拡大か 福島第一原発1号機 東電発表
2022/03/23 09:40
東京電力は、福島県沖を震源とした最大震度6強の地震の発生前後で、福島第一原発1号機の原子炉格納容器内の汚染水の水位が約40センチ低下したと22日、発表した。格納容器の損傷箇所が地震の影響で広がり、原子炉建屋内に漏れ出る水量が増えた可能性があるとしている。
原子炉への注水は継続しており、格納容器内にある溶融核燃料(デブリ)の冷却に問題はないという。ただ、水位の維持には注水量を増やす必要が生じる可能性がある。注水量を増やせば、発生する汚染水が増える。
東電によると、格納容器内の水位は地震が発生した16日までは約6・7メートルだったが、22日までに約6・3メートルまで低下した。注水量は変えておらず、担当者は「損傷箇所が大きくなった可能性が考えられる」との見方を示した。
1号機格納容器を巡っては、昨年2月の本県沖地震でも水位が低下し、注水量を増やした経緯がある。