新たな地場産業創出へ事業開始 陸上養殖実証で稚エビ放流 JR常磐線浪江駅

 

JR浪江駅の陸上養殖設備に放流されたバナメイエビの稚エビ

 

2022/03/31 21:15

 

 JR東日本水戸支社などは31日、浪江町のJR常磐線浪江駅で進めているバナメイエビ陸上養殖実証事業で、稚エビ約3000匹を水槽に放流した。被災地で、新たな地場産業の創出を目指す取り組みが始まった。

 事業は同社と、陸上養殖システムを開発した東京都のARK(アーク)が手掛ける。約5センチの稚エビを品川駅(東京都)から特急ひたちで浪江駅まで輸送。駅舎脇に設けた陸上養殖設備内の約8トンの水槽に放した。ARK共同創業者の栗原洋介さん(37)は「エビの愛称は『浪エビ』。特産品として地域を盛り上げたい」と語った。

 稚エビは7月ごろまで生育する予定。生育状況は遠隔で管理し、使用電力の一部は太陽光発電などの再生可能エネルギーで賄う。エビは県内や首都圏に出荷し、駅ナカ店舗や飲食店での販売を想定している。JR東日本によると、駅での水産養殖は国内で初めて。

 

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