ＪＲ双葉駅前を出発する警察や消防の車両

2022/08/30 21:09

　東京電力福島第一原発事故に伴う帰還困難区域のうち、福島県双葉町の特定復興再生拠点区域（復興拠点）の避難指示が解除された３０日、町の日常が動き出した。町と双葉署は同日、暮らしの安全・安心確保に向けて防犯・防災パトロールを実施した。

　ＪＲ双葉駅前で出動式を行い、関係者ら約４０人が参加した。パトロール隊を代表して一般社団法人ふたばプロジェクトの祓川正道事務局次長が出動申告をすると、参加者がパトカーや消防車で警戒活動に向かった。県警音楽隊が軽快な演奏で花を添えた。

　伊沢史朗町長は報道陣の取材に「町民が安心して暮らすことができるよう、魅力あるまちづくりを進めていく」と決意を述べた。町民に向けては「長い間苦労をかけたが、ようやくスタートが切れた」として、「これからも双葉に思いを寄せ、ぜひ帰ってきてもらいたい」と期待を込めた。