震災と原発事故の教訓を11月、愛知の防災人材交流シンポジウムで披露 福島県の富岡町3・11を語る会

 

手話で自己紹介する参加者

 

2022/09/05 09:20

 

 福島県のNPO法人富岡町3・11を語る会は11月、愛知県で開かれる防災人材交流シンポジウムで朗読劇を披露し、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の教訓を伝える。手話を取り入れ、災害時の聴覚障害者への伝達の必要性を訴える。

 4日、富岡町文化交流センター「学びの森」で、参加するメンバーら10人が集まり、手話で自己紹介した後、朗読の読み合わせを行った。

 シンポジウムは「つなぎ~東北から愛知へ、愛知から未来へ~」がテーマで、朗読劇「生きている 生きてゆく」を上演する。原発事故で郡山市のビッグパレットふくしまに避難した住民がつぶいやいた言葉をまとめた作品。古里を追われた心の内や避難の苦労などが描かれている。

 手話表現を通し、聴覚障害者の防災についても考える。

 語る会は、伝承活動の基本となる表現力を向上させるため、演劇活動に力を入れている。音読教室や演劇キャンプを開催し、表現する力を磨いており、朗読劇披露も一環。

 語る会の青木淑子代表は「演劇は総合芸術で、表現力を養うのに適している。演劇でコミュニティーを再生し、富岡を希望の地としていきたい」と語る。

 

関連記事

ページ上部へ戻る