防災力向上へ連携 東北大災害科学国際研究所と福島県いわき市が協定 巨大地震へ備え

 

防災力向上を目指して協定書を交わした今村所長(右)と内田市長

 

2022/10/04 09:25

 

 東日本大震災からの復興や防災を研究する東北大災害科学国際研究所(仙台市)と福島県いわき市は3日、防災に関する連携協定を結んだ。日本海溝・千島海溝沿いを震源とする巨大地震への備えが求められる中、双方が持つ資源を防災力向上に役立てる。

 同研究所と県内市町村の間で協定が結ばれるのは初めて。研究所は津波被害を受けた市内沿岸部の避難訓練を支援したり、2019(令和元)年の台風19号後には市の検証委員会に委員を出したりして市に協力してきた。

 協定に基づき、研究所に所属する教員や学生が地域防災計画の改定、住民の避難行動、市職員や自主防災組織の育成といった市の防災事業に協力する。市は研究に求められる場の提供やアンケートへの協力などで研究所の活動を支援する。

 3日に市役所で締結式を行い、今村文彦所長と内田広之市長が協定書を交わした。今村所長は「われわれの研究には被災自治体の協力が必須。災害が多様化、激甚化する中、被害を減らせるような取り組みを連携して進めたい」と述べた。

 

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