「高原の宇宙(そら)」として商標登録 山木屋在来そば販路拡大へ決意新た 福島県川俣町

 

「高原の宇宙」の商標登録を祝う大内組合長(左から3人目)ら

 

2022/10/24 17:30

 

 東京電力福島第1原発事故で一時、生産が途絶え、福島県川俣町山木屋地区で昨年度から本格栽培が再開された「山木屋在来そば」が「高原の宇宙(そら)」として商標登録された。23日、山木屋公民館でお披露目会が開かれ、関係者がブランド化や、さらなる販路拡大に向けて決意を新たにした。

 山木屋在来そばの種は昨年夏、復興事業「東北復興宇宙ミッション」で宇宙に打ち上げられた。在来そばの生産者でつくる振興組合は昨年9月から約1カ月間、商標名を公募した。町内外の60人から118件の応募があり、山木屋が阿武隈高地に位置し、種が宇宙を旅した経緯を踏まえ決定した。特許庁の審査を経て、商標登録された。

 お披露目会には関係者約50人が出席した。大内孝雄組合長が「多くの皆さんに食べてもらえるよう、生産面積と販路の拡大に努めていく」とあいさつした。佐久間裕晴町教育長、東北復興宇宙ミッションを企画した一般財団法人ワンアースの長谷川洋一代表理事が祝辞を述べた。

 高原の宇宙は強い香りが特長。生産量が少なく、幻のソバとして知られていた。原発事故に伴い作付けが途絶えたが2018(平成30)年度に一部で栽培を再開。作付面積は年々拡大し、今年度は約10ヘクタールだった。

 

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