アカボウの展示始まる 福島県いわき市のアクアマリンふくしま 希少なベラ科の魚

 

頭を下にして泳ぐ「アカボウ」

 

2022/11/10 10:00

 

 福島県いわき市小名浜のアクアマリンふくしまは希少ベラ「アカボウ」の展示を始めた。同館で初めての展示となる。

 同種は、長崎県野母崎南西沖、神奈川県城ケ島西方沖、和歌山県周参見沖、土佐湾の水深100メートル以深に生息が確認されているベラ科の魚で成長すると20センチほどになるという。今回の個体は体長11センチで、10月19日に静岡県西伊豆町沖合(駿河湾)の水深170メートルで、地元の漁師の協力を得て、ROV(遠隔操作型水中小型カメラ)を使用して採集した。

 頭を下にして泳ぐ特徴がある。体色は上半部が強い赤みのオレンジ色、下半部はうすいピンク色。目を通る黄色のライン、尾びれに赤色の斑点がある。採集直後は水圧の関係で、腹部を上にして浮かび、減圧症に近い状態になっていたという。

 飼育員の石井輪太郎さんは「ベラの仲間は性転換をするが、まだ性別は不明。生物の多様性を感じてほしい」とPRしている。

 

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