感謝胸に花園へ 全国高校ラグビー福島県大会優勝の勿来工 25年ぶり出場

 

壮行試合を終え健闘をたたえ合う勿来工(緑)と、県選抜の平工(白)と学法福島(黒)の選手

 

2022/11/13 09:30

 

 第102回全国高校ラグビー福島県大会で優勝した勿来工の選手は昨年4月に着任した小松傑(たけし)監督(37)の下で基礎から技術を磨き、心一つにチーム力を高めてきた。壮行試合が12日、広野町のJヴィレッジスタジアムで行われ、鍛え抜いた縦の突破力で県選抜チームを圧倒した。新型コロナウイルスの影響で棄権したライバルの無念や壮行試合を開いた関係者への感謝を胸に、県代表の誇りを懸けて25年ぶりの聖地に挑む。

 勿来工はかつて5度の花園出場を経験した古豪だが、近年は東日本大震災などの影響で部員が減り、一時は休部も経験した。小松監督が着任した際、高校以前のラグビー経験者はSH油座弦志選手(3年)1人だけだった。一方、小松監督が「個々の潜在能力は高かった」と話すように、選手はパスの仕方や走り方など徹底した基本練習で着実に力をつけた。小松監督の熱のこもった指導に応えるように熱心に練習に取り組み、飛躍的に成長を遂げてきた。

 今年3月には実行委員会推薦枠で全国高校選抜大会に出場。ただ、全国の壁は厚く、名門の尾道(広島)に0―107で大敗するなど2連敗で敗退した。「このままじゃダメだ」。選手達の練習への意識が変わった。強豪の試合を見ながら、自分たちならどんなプレーができるかを議論するようになった。9月には大阪府と三重県にも遠征に赴き、各地の高校と試合を重ねる中でルールへの理解や試合勘を養い、フィールドで最適なプレーを選ぶ判断力を培った。

 異例の壮行試合に臨んだ勿来工の選手は、県選抜として集まった平工と前半を、学法福島と後半を戦った。序盤は固さがあったものの、中盤以降は持ち味の縦の突破力を発揮してトライを量産。47―10で快勝した。

 「戦ってくれた平工と学法福島の選手や、この場を設けてくれた関係者の皆さんに感謝したい」。試合後、こう語ったSO鈴木悠斗(はると)主将(3年)は汗を拭いつつ、「本当なら磐城に勝って花園に行きたかった」と本音もこぼした。悲願の花園での勝利に向け「最初の入り方と守備が課題。しっかり修正して臨みたい」と気を引き締めた。

 

 

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