双葉町での再会喜ぶ 避難町民が交流会 福島県内外から40人参加
古里での久々の再会を喜ぶ双葉町民
2022/11/15 09:22
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故により福島県内外で避難生活を送る同県双葉町民の交流会は14日、町産業交流センターで開かれた。交流会は首都圏に避難中の町民でつくる東京ふれあい双葉会が県内各地で催していたが、町内での開催は初めて。高齢化や新型コロナウイルスの影響で一堂に集まるのが難しい中、約40人が古里での久々の再会を喜んだ。
相馬市や南相馬市、東京都、仙台市などの町民グループが参加した。一人一人が自己紹介した後、昼食を食べながら交流した。「久しぶり」「元気だった?」など避難生活前の暮らしを思い出しながら親睦を深めた。震災と原発事故発生後、初めて再会した町民の姿もあった。町役場新庁舎や町営住宅「駅西住宅」も見て回り、まちの現状も確認した。
参加した鶴島伸予さん(69)=南相馬市に避難=は「町民が集まって楽しく会話するのは、やっぱりうれしい」と笑顔を見せた。
交流会を企画した東京ふれあい双葉会の佐藤孝一代表(79)は「懐かしい人たちに会えた。会を開いて良かった」と笑った。高齢化やコロナ禍などで各グループの活動が限られるため、町民同士の交流の場は「貴重」と強調する。「来年以降も開催して絆を強めていきたい」と決意した。