カレーライス食べて世代間交流を 「おだか0円食堂」スタート 福島県南相馬市

 

カレーライスを味わいながら交流を深める参加者

 

2023/06/11 10:11

 

 福島県南相馬市小高区で7日、カレーライスの無料サービスを通じて地域活性化を目指す「おだか0円食堂」が始まった。地域住民や地元の高校に通う生徒ら老若男女が集まり、食事を楽しみながら新たな交流を生み出そうという取り組みだ。

 食堂のテーマは「みんなで楽しくごはんを食べる!」。市議の岡崎義典さん(48)が代表を務め、住民らがボランティアで運営に協力している。一般財団法人ふくしま未来研究所の助成金を活用した。

 小高区は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で人口が約1万3千人から約3800人に減少した。このうち約1800人は65歳以上だ。一方、区内には小高産業技術高があり、多くの生徒がJR常磐線を利用するなどして通っている。駅と学校を行き来する生徒らに通学の合間に立ち寄ってもらい、高齢者や住民と接点をつくることができれば―と企画した。

 初回は小高交流センターを会場に、スタッフ8人でカレーライス約40人前を準備。放課後の高校生や会場近くの住民らが集まり、会話も楽しみつつカレーを味わった。ポスターを見て参加した小高区の鈴木幸子さん(82)は「小高では若者と話す機会があまりなかったのでうれしかった。これからも続いていくのがワクワクする」と喜んだ。

 今後は月2回の実施を計画しており、誰でも参加できる。食品ロスを減らして持続的な活動を目指すため、地域内の出荷できない野菜などを活用する。次回は同センターで22日午後5時から同7時まで開く予定。

 

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