福島第1原発の処理水海洋放出設備の試運転を開始 東京電力 約2週間で海底トンネルやポンプなど確認
2023/06/13 09:55
東京電力は12日、福島第1原発の放射性物質トリチウムを含んだ処理水を海洋放出する設備の試運転を始めた。処理水に見立てた真水を海水で薄めて放出した。約2週間かけて海底トンネルやポンプなどに不備がないかを確かめる。
東電によると、試運転は原子力規制委員会による設備の使用前検査に向けた社内試験に位置付ける。初日は午前8時40分ごろから、処理水の移送や海水のくみ上げなどに使うポンプが正常に動くかを確認した。真水を処理水保管タンク付近から配管で移送し、希釈設備で海水と混ぜ合わせ、上流水槽、下流水槽、海底トンネルなどを通して沖合約1キロ地点から放出した。
東電の計画では、処理水のトリチウム濃度が国基準の40分の1未満になるように海水で薄めて放出する。