自主製作映画「うみのこえ」、ゆうばり国際映画祭で上映へ 福島県いわき市の高羽努さん監督・脚本

 

ゆうばり映画祭での上映について語る高羽さん

 

2023/06/21 20:30

 

 福島県いわき市のカメラマン高羽努さん(47)が監督・脚本を手掛けた自主製作映画「うみのこえ」が、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2023」の上映作品に選ばれた。映画祭は29日から7月2日まで北海道夕張市の合宿の宿ひまわりで開かれ、「うみのこえ」は「ゆうばりチョイス」のコーナーで30日に上映される。

 作品は、東日本大震災の津波で妻を失い、10年が経過しても立ち直れずにいる男性と、前を向かせようとする1人娘の姿を描いた。上映時間は47分で、いわき市内でロケした。2月に完成し、各地で上映会を開いてきた。

 1990(平成2)年に始まり、世界的な知名度を持つ「ゆうばり映画祭」では、コンペティションなどの部門で多彩な作品が上映される。今回は「圧倒的現実との闘い」がテーマで、実行委員会が数ある出品作品の中から上映作品を厳選した。

 高羽さんは「いわき市と夕張市は炭鉱閉山から町を立て直したという共通点があり、夕張市で上映されるのは光栄。震災による津波を経験し、人と海との向き合い方が変わってしまった側面がある。作品を通じて、人と海との関係についてもう一度考えるきっかけになれば」と話している。

 「うみのこえ」は22日、24日、30日に湯本駅前ミニシアターkuramoto、27日にいわきPITで上映される。

 

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