福島県大熊町中心部に町商工会新会館 商業施設建設予定の大野駅西側 利便性考慮、経済活性化へ

 

新たな会館建設で大熊町の経済活性化を願う蜂須賀会長

 

2023/06/27 10:02

 

新たな大熊町商工会館のイメージ図

 

 福島県大熊町商工会は来春、町中心部にあたるJR大野駅西側に新たな会館を整備する。周辺では産業交流施設や商業施設などの建設が予定されており、交流人口の拡大や会員事業所の利便性などを考慮した。蜂須賀礼子会長(71)は「まちづくりを担う商工業者を支援し、経済活性化につなげたい」と意気込んでいる。

 現在、町内大川原にある連絡事務所は2018(平成30)年7月に業務を開始し、町の事業者を支えてきた。昨年6月に大野駅など、かつての町中心部を含む特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が解除された。来年12月には商業施設の完成が計画されており、東京電力福島第一原発事故前のように町のにぎわいが中心部に戻ると考え、移転を決めた。

 敷地面積は約4千平方メートル。延べ床面積は計約990平方メートルで木造2階建ての会館と倉庫を建設する。県産材を使用した暖かみのある外観にする。7月12日に地鎮祭を行い、着工する。近隣には大野駅の他、常磐自動車道大熊インターチェンジ(IC)があり、良好なアクセス環境も考慮した。

 東日本大震災の教訓を生かし、災害時には避難所としての利用も想定。乳幼児を育てる世帯の避難を見込み、授乳室なども整備する。蜂須賀会長は「町民のために何ができるか考え、寄り添える新たな会館にしたい」と話した。

 

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