マリンイベントで港町の魅力次世代に 初の協力隊・野村さん始動 福島県いわき市江名

 

港町の魅力や海の楽しさを伝えていきたいと意気込む野村さん(中央)、速水会長(左)、豊田さん(右)

 

2023/07/17 09:07

 

 今年度から福島県いわき市江名地区初の地域おこし協力隊となった野村史絵波(しえな)さん(28)=市内四倉町出身=は、江名地区まちづくり協議会とNPO法人中之作プロジェクトと協力し、市内の中之作漁港で地元の親子連れを対象としたSUP(スタンドアップパドルボード)などのマリンイベントを行い、協力隊としての活動を本格的にスタートさせる。野村さんは「活動を通して多くの人が集まる場所にしたい」と意気込む。

 野村さんは大学卒業後、奈良県などでデザイン関係の仕事をしていた。結婚を機に、地元に貢献したいと夫の隆文さん(30)=神戸市出身=と共にいわきに戻ってきた。「戻ってくるからには面白いこと、楽しいことをしたい」と市で募集していた江名地区地域おこし協力隊に応募した。

 江名地区を中心としたブルーツーリズム事業、漁具の整理から保存、展示までといった一連の活動を行うことになっている。野村さんは、地元で既に活動している江名まちづくり協議会の速水春雄会長(75)やNPO法人中之作プロジェクトの豊田善幸副代表理事(53)など関係者に活動実現へ向けた協力を訴えた。「港町の魅力を発信し、地元の海を、まずは地元の子どもたちに伝えていきたい」という野村さんの熱意が関係者の心を大きく動かし、活動開始の一歩になったという。

 活動に必要なウォーターセーフティーや一次救命処置(BLS)資格取得も進めており、目前に迫るイベントに向け間に合わせるという。今後は、漁港や港町を活用したイベントを随時行っていく。

 漁具の整理や保存、展示へ向けた活動も同時並行で進めていくという。関係者も「みんなで協力し合いながら漁村の魅力を次世代へとつなげていきたい」と野村さんを後押ししながら将来も見据えている。

 

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