福島県沖でのアワビ稚貝放流始まる いわき市など4市町の海域で計15万個を予定

 

引き渡されたアワビの稚貝をトラックに積み込むいわき市漁協の漁業者

 

2023/07/20 20:23

 

 福島県沖でのアワビ稚貝の放流が20日に始まった。同日、同県いわき市小名浜の下神白採鮑組合駐車場で、いわき市漁協の漁業者に稚貝が引き渡された。24日までにいわき市、相馬市、新地町、浪江町の海域で計約15万個の稚貝が放流される予定。稚貝の放流個数としては東日本大震災以降最多だという。

 アワビ稚貝の育成・放流は、県栽培漁業協会が県の委託を受けて実施している。震災の影響で一時中断したが、2013(平成25)年度に再開した。

 今年放流されているのは、福島県と岩手県の施設で育てられ、2年半ほどで約3~4センチに成育した稚貝。今後3、4年かけて漁獲が認められる殻長9・5センチ超まで成長する見通し。

 県栽培漁業協会の水野拓治理事長は「震災前は県内向けに約50万個の稚貝を放流していた。3、4年後をめどに、以前の状況に戻していけるよう頑張っていきたい」と話した。

 

関連記事

ページ上部へ戻る