国内3番目の高齢・トドのイチローが天国へ 福島県いわき市のアクアマリンふくしま 20日まで献花台設置

 

トドの「イチロー」と7月に天国へ旅立ったクラカケアザラシの「くらまる」の献花台

 

2023/08/13 09:48

 

 福島県いわき市小名浜のアクアマリンふくしまで飼育展示していたトドのイチローが9日、生涯を終えた。同館は20日まで、イチローと7月25日に死んだクラカケアザラシの「くらまる」の献花台を設置している。

 イチローは年齢が28歳の雄で体長3・3メートル、体重約500キロ。同館のトドとしては雌のフクに次ぐ2番目の高齢(国内では3番目)だった。死因は老衰による多臓器不全。6月から繁殖期管理のためバックヤードで飼育していたが、7日に摂餌が低下、8日には咳の症状が出て呼吸困難となった。

 同館は2000(平成12)年の開館以来展示を行っていた。2011年の東日本大震災時は一時静岡県へ避難したが再び戻り、本館入り口まで届く大きな鳴き声とダイナミックな姿で人気を集めた。雌のフクとの間に3頭(まりん・シマ・ハマ)の繁殖に成功している。現在、系統は違うが雄の「ライ(10歳)」、雌の「ラーズ(26歳)」を「北の海の海獣・海鳥」コーナーで展示している。

 獣医師の富原聖一さんは「できれば国内最高齢を目指してほしかったが、今は感謝しかない」と話した。

 

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