サンマ豊漁と航海安全願う 福島県いわき市小名浜港から出港 早ければ10月中に水揚げ

 

家族らの見送りを受け、一斉に出港する大型サンマ漁船=17日午前10時55分ごろ

 

2023/08/17 21:00

 

 サンマ漁が20日に解禁されるのを前に、福島県内漁協所属などの大型サンマ漁船6隻が17日、いわき市の小名浜港から拠点となる北海道釧路に向けて出港した。家族らが見送り、豊漁と航海中の安全を願った。

 今後、県外の漁船と合流し計11隻の船団を結成する。今年はロシアの排他的経済水域(EEZ)でも操業する予定で、早ければ10月中に小名浜港へ水揚げされる。第38福吉丸(江名漁協所属)の四家義昭漁労長(75)は、燃料費高騰や東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出による風評被害など不安も多いとしつつ、「いわきに安くておいしいサンマをたくさん届けたい」と意気込んだ。

 全国さんま棒受網漁業協同組合(東京)によると、2022(令和4)年の全国のサンマ水揚げ量は1万7910トン。4年連続で過去最低を更新した。地球温暖化を背景にサンマが沖合に移動したことが不漁の原因とされている。今年も動向は不透明だが、県秋刀魚対策協議会の加沢喜一郎会長(62)は「外国船からは昨年より3、4倍の漁獲があるとの情報も入っている。福島船団にも頑張ってほしい」と期待を口にした。

 

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