福島県南相馬市の魅力発信へ、住民有志が「検定」作成 自然や歴史など題材にクイズ形式で
説明会で「南相馬ふるさと検定」を体験する参加者
2023/11/27 19:00
福島県南相馬市の有志でつくる「ふるさと再発見クルー会議」は南相馬の魅力を知り、発信する「南相馬ふるさと検定」を作成した。自然や歴史などを題材に選択クイズ形式で出題し、子どもから高齢者まで気軽にチャレンジできるように普及を進める。
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興を歩む南相馬の魅力を掘り起こそうとクルー会議が発足し、2021(令和3)年4月から検定問題の題材になる項目を選んできた。南相馬市博物館学芸員の二上文彦さんから指導を受け、64項目をリストアップし、解説書を策定した。リストを基に1~3級用に各50問ずつのクイズを考案。このうち検定では5問が出される。
検定は各級とも「南相馬市の今」「自然」「歴史」「人物」「その他」の5分野から1問ずつ出題する。4問以上正解すると合格となる。さらに25問を出題する「特級」を設けている。
既に各種イベントで試験的に実施しており、88人が参加した。「面白くて、ためになった」「古里への関心が高まった」などと評判は上々だったという。21日には市内の南相馬元気モールで大和田博行市教育長、南相馬観光協会の鈴木清重会長らを招いた説明会を開き、検定に挑戦してもらった。
今後は学校の授業や各種団体の会合、活動などで活用してもらえるよう広めていく。申し込みがあれば問題を用意する。一斉に検定を行うイベントや、問題にちなんだ観光ツアーの開催なども目指していく。
会議のキャプテンを務めたNPO法人はらまちクラブの江本節子理事長は「まだまだ魅力はあるので項目は増やしていきたい」と意欲を燃やしている。
検定の問い合わせは、はらまちクラブへ。