福島県の双葉町商工会が13年ぶりに古里に帰還 会員の事業支援、商工業の発展へ

 

双葉町での業務開始に先立ち、あいさつする岩本会長(中央)

 

2024/05/08 10:35

 

双葉町の事務所で商工業発展に向けた決意を新たにする岩本会長と職員(左から3人目)

 

 福島県の双葉町商工会は7日、13年ぶりに古里に帰還した。東京電力福島第1原発事故に伴う避難先のいわき市から移転し、町産業交流センター内に事務所を構えた。会員の事業支援に取り組み、商工業の発展を図る。

 福島第1原発事故による町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が2022(令和4)年8月に解除され、町のさらなる活性化のために事務所を移した。業務開始に先立ち、岩本久人会長が「会員事業所と誘致企業との連携を強め、地域振興や経済活性化を後押ししたい。町内で事業再開をしたいと思ってもらえるまちづくりにも取り組んでいく」とあいさつした。

 センター内の事務所は仮事務所の位置づけで、商工会は今後、JR双葉駅東側に新たな商工会館を建設する。2026年度中の開館を目指し、早ければ今夏にも具体的な場所や規模など詳細を決める。

 原発事故発生当時、179事業所が町商工会の会員だったが、避難による廃業などで今年3月末時点で116事業所に減少した。このうち、約20事業所は町内で事業を再開している。

 

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