福島県浪江町のサケのふ化施設 2025年度の供用開始目指す 町内小野田の高瀬川沿いに建設計画

 

2025年度の供用開始を目指すサケのふ化施設の完成予想図

 

2024/06/06 11:06

 

 福島県浪江町が町内小野田の高瀬川沿いに建設するサケのふ化施設は2025(令和7)年度の供用開始を目指す。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生前に盛んだったサケ漁の復活につなげる。5日、町が町議会6月定例会に工事請負契約の議案を提出した。

 最大456万匹を育てられる飼育池の他、採卵室や機械室などを設ける。延べ床面積は約570平方メートル。稚魚を育成し、2025年度内の放流開始を見込む。

 震災と原発事故発生前、町内にふ化施設は3カ所あったが、揺れや津波で被害を受け、復旧できなくなっていた。施設を1カ所に集約し、漁業復興や観光客増加を図る。

 町内では震災と原発事故発生前、請戸川に約1600万匹の稚魚が放流されていた。町はふ化施設の他、町内北幾世橋に、遡上(そじょう)するサケを捕獲する「やな場」、捕まえるための道具などを保管する倉庫の整備を計画している。

 吉田栄光町長が2億8695万円を追加する2024年度一般会計補正予算など17議案を提出した。主な歳出は事業者向け再生可能エネルギー設備等導入補助金926万円など。

 

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