震災の記憶継承へ 伝承者育成講座が開講 ふくしま語り部ネットワーク会議 福島県富岡町
ワークショップで語り部の役割などに理解を深める受講者ら
2024/07/22 16:44
東日本大震災・原子力災害ふくしま語り部ネットワーク会議の伝承者育成講座と英語講座は20日、福島県富岡町文化交流センター「学びの森」で開講式を行い、今年度の活動が始まった。
育成講座は昨年に続き2年目。昨年度までの募集対象はこれまで語り部として活動した人だったが、さらに関心のある高校生以上の一般住民に広げた。20~70代の17人が参加する。新たに設けた海外向けの震災伝承を目指す英語講座には会議会員のうち推薦のあった3人が参加する。共に来年2月まで計4回の講座を開き、語り部の役割や伝え方の技術に学びを深める。修了者は県外への語り部派遣者に登録される。
初日の育成講座は青木淑子会長らの講義を受けたほか、ワークショップで交流しながら語り部に多く寄せられる震災に関する質問の応答などを考えた。英語講座は事前に3人が作成した原稿を英訳し、県国際交流員らの指導を受けながら思いの伝わる読み方の技術を教わった。
講座は震災と東京電力福島第1原発事故の記憶と教訓を後世へ伝える後継者確保を目的に実施している。