放射性廃棄物文献調査 佐賀県玄海町長に受け入れた経緯聞く 磐城桜が丘高生徒と福島県内出身大学生有志
脇山町長(右)にインタビューする高校生ら
2025/01/19 19:00
日本のエネルギー政策に関する若い世代の思いや主張をまとめた新聞づくりに取り組む、福島県いわき市の磐城桜が丘高の生徒と県内出身の大学生の有志は16日、市内で佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長と面会し、原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に向けた文献調査を受け入れた経緯などを尋ねた。
磐城桜が丘高の岡田瑠衣さん(3年)と馬上凜帆さん(2年)、白石悠樹さん(同)、細谷和興さん(同)の4人と、須賀川市出身の男子大学生がインタビューした。
脇山町長は町内に九州電力玄海原発があり、原発立地自治体としては初めて文献調査を受け入れたことに触れ、「全国で最終処分場に関する議論は広がっていない。原発立地町が受け入れることで議論喚起の呼び水にしたかった」と説明した。東京電力福島第1原発事故の発生前に大熊町を訪れた経験があり、今も住民との交流が続いていることを紹介した。
磐城桜が丘高の新聞づくりは、約50年前に発行された双葉高の校内新聞「双高新聞」がきっかけとなった。関係者へのインタビューや県内外の高校生を対象としたアンケートを取りまとめ、今年度中に発行する予定。広野町のNPO法人ハッピーロードネット(西本由美子理事長)が事業を支えている。