震災当時や避難生活の話など自由に語る 福島県富岡町で催し 地元住民ら参加

 

震災当時や避難生活の話など自由に対話する参加者

 

2025/02/18 16:00

 

 地元住民らが東日本大震災や東京電力福島第1原発事故発生当時や避難生活から今に続く状況などを自由に語る「町のアーカイブで語り人アワー~あの日の富岡を聞いてみよう 語ってみよう~」は16日、福島県富岡町のとみおかアーカイブ・ミュージアムで開かれた。

 富岡町3・11を語る会の主催。約20人が参加した。青木淑子代表がインタビュアーを務め、ふたば未来学園高3年の中島空音(あお)さん(広野町)と富岡町の遠藤武さん(81)、三瓶一義さん(80)、きい子さん(76)夫婦がゲストとして被災体験を語った。

 中島さんは4歳で被災した。自宅で昼寝中に揺れて家族が起こしてくれたことなどを覚えているが記憶は断片的だ。当時を知り、語り継ぎたいと語り部について授業で探究したり、家族から当時の状況を教えてもらったりしている。

 原発事故に伴う県外での避難生活や町内に戻ってからの学校の状況、語り部活動の意義などを語った。「小さな自分が悲しい思いをしないように周囲の人が支え合ってくれたことなど、つながりの大切さを伝えたい。当時の自分のような子どもにも伝わるようにしたい」と話した。

 青木代表は「教訓がまとめられた話ではなくても語りをきっかけに、さらに語りたいことが生まれ、みんながゲストとして和気あいあいと当時を話す機会にしたい」と述べた。22日午後1時から午後3時にも、とみおかアーカイブ・ミュージアムで開催する。

 

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