騎馬武者が野馬懸 相馬野馬追が閉幕 福島県相双地方

裸馬を素手でとらえる御小人
2025/05/27 10:20
24日から福島県相双地方で繰り広げられた国重要無形民俗文化財「相馬野馬追」は26日、南相馬市小高区の相馬小高神社で神事の野馬懸を行い、閉幕した。野馬に見立てた裸馬を素手で捕らえて神前に奉納した。
境内に設けられた竹矢来に、騎馬武者が3頭の裸馬を1頭ずつ追い込んだ。御神水で浸した駒とり竿を、神前に奉納する神馬となる1頭へ打ち付けた。
白装束をまとい、身を清めた御小人10人が、砂煙を巻き上げながら走り回る裸馬に素手で立ち向かい、首や体にしがみついた。何度か振り落とされながらも、無事に捕らえて奉納した。竹矢来を囲んだ大勢の来場者が拍手や歓声を上げ、御小人をたたえた。
野馬懸は藩政時代の名残をとどめる神事とされ、相馬野馬追が国重要無形民俗文化財に指定される決め手になったとされる。伝統の行事を無事に執り行い、野馬追の全日程が終了した。