ナショナルサイクルルート指定へ 魅力や改善点共有 福島県の富岡、大熊、双葉、浪江 町職員ら巡る

 

ルートを巡るツアー参加者

 

2025/05/29 17:02

 

 福島県のふくしま浜通りサイクルルート推進協議会は28日、富岡、大熊、双葉、浪江の各町を通る約40キロの経路を自転車で巡るモニターツアーを初めて開催した。県や町職員が参加し、国のナショナルサイクルルート(NCR)指定に向け沿線の魅力や改善点などを探った。

 約20人が参加し、協議会アドバイザーでNCR審査委員の高橋幸博さん(アーチ・ヒーロー北海道)と共にペダルを踏んだ。JR富岡駅を発着点に大熊町のクマSUNテラスや双葉町産業交流センター、JR浪江駅などを巡った。

 走破後、富岡町文化交流センター学びの森で意見交流会を開いた。参加者からは「風景から復興の進展、現状を実感できた」「さまざまな自転車に乗るワクワク感があった。いろんな種類を試走できる仕組みが欲しい」「車の通行量が多い道は怖さがあった」などの意見があった。

 道路のひび割れや空き家から生える草の改善、情報発信の強化とターゲットとなるサイクリストを明確にする必要があるなどと声が上がった。高橋さんは「サイクルルートは『あるもの』を活用し、よりよいまちづくりにつながる取り組み。多くの人の気づきを共有する場を増やしていくことが重要」と話した。

 

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