金ばれん掲げ受賞パレード 福島県の富岡町消防団 防災の決意新た

 

金ばれんを掲げて堂々とパレードする富岡町消防団

 

2025/06/30 10:21

 

 福島民報社が県下一の消防団に贈る「民報金ばれん」を受けた福島県の富岡町消防団(末永博幸団長、団員136人)は29日、福島県富岡町内で受賞記念パレードを行った。団員は受賞の誇りを胸に、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興へと歩む地域の防火・防災にまい進する決意を新たにした。

 パレードには末永博幸団長ら団員約70人が参加し、ラッパ隊の勇壮な演奏の下、先頭の車両に栄えある民報金ばれんを掲げた。JR富岡駅前をスタートし、さくらモールとみおかまでの約1キロを隊列を組んで進んだ。沿道に詰めかけた町民は声をかけたり、写真を撮影したりしながら日ごろの活動に感謝し、受賞の栄誉をたたえた。

 富岡町消防団の受賞は1984(昭和59)年以来、2度目。震災と原発事故に伴い一時、全町避難となり、団員数が半減した中でも町内の警戒活動を続けて復興へ歩みを進める町を支えている。分団体制と併せ、団員の居住地に応じた実働班体制の整備や消防操法大会での好成績などが高く評価された。

 パレード終了後、町内のホテル蓬人館で受賞報告会が催され、関係者が受賞の喜びを分かち合った。

 末永団長が「これまでの活動が認められ光栄だ。町は帰還困難区域が残る厳しい状況だが、明るい未来に向けて一歩ずつ、大きく前進したい。受賞を励みに組織力強化、団員の質向上を図り、活動にまい進する」とあいさつ。山本育男町長が「受賞は町にとっても大きな喜び。団員と歴代団員、支えてくれた家族に感謝し、町としても消防力向上への環境整備、人材の確保と育成に取り組む」と述べた。芳見弘一福島民報社社長、堀本典明町議会議長、金沢文男双葉地方広域消防本部消防長、秋田英博県消防協会双葉支部長、吉田浩道双葉署長が祝辞を送った。

 席上、芳見社長が末永団長と渡辺和成副団長に受賞記念の写真パネルを贈呈した。

 

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