「復興拠点の拡大可能」 拠点外対応で初言及 復興相
【福島民報ニュース】
東京電力福島第一原発事故による帰還困難区域内に整備する特定復興再生拠点区域(復興拠点)を巡り、田中和徳復興相は29日、「(復興拠点の)認定基準を満たせば区域拡大は制度上可能」との認識を示した。復興相が公の場で復興拠点拡大の実現可能性に言及したのは初めて。双葉地方町村会と双葉地方町村議会議長会が復興拠点の拡大、拠点外の除染・家屋解体と避難指示解除方針の明示を求めたのに対し明らかにした。
政府は将来的に、復興拠点外も含めた帰還困難区域の全ての避難指示を解除する方針だが、拠点外については除染や解除方針を現時点で示していない。復興相が拠点拡大に言及したことで、帰還困難区域を抱える自治体にとっては現実的な選択肢となる可能性が高い。
一方、田中氏は「まずは既存の復興拠点の整備を着実に進めていくことが重要」と強調。「拠点外については地域の実情、自治体の要望などを踏まえて関係省庁と連携しながら検討を進めていく」と述べ、拠点拡大は復興の進捗(しんちょく)や住民の帰還動向などを踏まえて段階的に検討すべきとの見方を示した。
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