10年ぶり広野で再開 JFAアカデミー福島 男子19人入校
東京電力福島第一原発事故で練習拠点を静岡県に移転していた、日本サッカー協会(JFA)の選手育成機関「JFAアカデミー福島」男子は六日、十年ぶりに広野町で活動を再開した。十六期生となる十九人の入校式がJヴィレッジ(楢葉・広野町)で行われ、世界に通用する選手の育成がスタートした。
入校式には約百人が出席した。JFAの田嶋幸三会長があいさつし、内堀雅雄知事と遠藤智広野町長が祝辞を述べた。県サッカー協会の菅野貴夫会長が激励した。男子日本代表の森保一監督と女子日本代表の高倉麻子監督(福島市出身)のビデオメッセージも紹介された。
十九人の選手全員のあいさつに続き、福島市出身の田村悠真(はるま)さん(12)が「自分たちが活躍し、この地の皆さんを勇気づける」と決意表明した。
入校式後に町サッカー場で初練習が行われた。ボールを使ったトレーニングや試合を行い、選手は気合の入ったプレーを見せた。
十九人の出身地は宮城県から長崎県まで十三県に及ぶ。広野町の柊寮から広野中に通学する。三年間、JFA認定コーチ陣の指導を受け技術を磨く。
男子は二〇二三(令和五)年度に三学年がそろう。中高六年制の女子は二〇二四年度に全六学年が一斉に県内で活動を始め、楢葉中や広野町のふたば未来学園高に通学する。