帰還町民、団体設立へ 5月23日「おおがわら会」 大熊
東京電力福島第一原発事故による避難指示が二〇一九年四月に解除された大熊町大川原地区で、帰還した町民らで結成するコミュニティー団体「おおがわら会」が五月二十三日、設立される。町内を拠点とする団体が設立されるのは、東日本大震災後初めて。
町民は原発事故後、県内外の避難先でコミュニティー団体をつくり、交流を続けてきた。一方、町内では自治会組織がなかったため、住民有志の主催で交流会を開いてきた。昨年の夏以降、町内の災害公営住宅の住民や避難先から駆け付けた町民らによる交流会を三回開催し、住民団体の設立につなげた。
「おおがわら会」は町内の行政区の壁を超え、定期的に交流する機会を設ける。交流会のほか、町内施設の視察などの事業を計画している。東電の廃炉作業員など町に関わりのある人も入会の対象となる予定。