1万7千人登録 福島県警察本部「POLICEメールふくしま」運用2カ月
福島県警が今年度、運用を開始した犯罪・防犯情報のメール配信システム「POLICEメールふくしま」は一日でスタートから二カ月が過ぎた。成り済まし詐欺の前兆や被害の情報、交通事故への注意などを福島県民に広く発信する仕組みで、五月末までに約一万七千人が登録した。福島県警は五万人の登録を当面の目標としており、導入間もない配信システムの認知度向上が課題となっている。
システムは詐欺や交通事故情報に加え、犯人の逃走事案などの犯罪発生情報や声掛けなどの不審者情報をいち早く配信している。土砂崩れや浸水による通行規制など防災情報も取り扱う。利用者は警察署単位で情報を希望する地域を登録すればメールを受け取れる。
例えば、登録した地域で成り済まし詐欺の発生が確認された場合、すぐに福島県警本部や管轄の警察署がメールを配信する。「○○市で○○万円の成り済まし詐欺被害が発生」と注意喚起し、手口も詳しく記載する。県警は早期に情報を伝えることで、被害を未然に防ぎたい考えだ。同様の取り組みは他の都道府県警でも広がりつつあり、隣県の山形県では登録者が約十万人に上っている。
福島県警は詐欺や交通事故防止の街頭活動などに合わせ、県民に登録を呼び掛けている。ただ、運用開始から間もないため十分な広報活動ができていないのが実情だ。今後は交通・防犯団体や市町村と連携し、実効性のある啓発方法を検討するとしている。
メールは県警のホームページから登録可能。パソコンやスマートフォンから登録用アドレスに空メールを送信し、返信メールに希望する情報を選択すると登録完了となる。