【SDGs福島から未来へ】食のミスマッチ解消 いわき市「いつだれkitchen」
いわき市で弁当などを提供する「いつだれkitchen(キッチン)」は寄付で集めた食材を調理し、支払う額を利用者に任せる「投げ銭制」で振る舞っている。
食べ物に困る人がいる中で、食べ物を余らせる人もいるという「食のミスマッチ」を解消するのが目的の一つ。スタッフの知り合いやキッチンの運営に賛同する農家や魚屋、個人から、家庭で余ったものや品質は良いのに形が悪くて廃棄する食材などを譲り受けている。
調理はボランティアの管理栄養士らが担い、野菜や魚が中心のバランスの取れた献立が特徴。「いつでも、誰でもご自由に」をコンセプトに、食を通じて世代や障害の有無にとらわれない地域の居場所を目指している。
◇まん延防止のため営業は火曜日のみ
元々は大皿に盛られた料理を自由に取り分ける方式を採っていたが、新型コロナウイルスの影響で弁当やテークアウトで対応している。現在、いわき市にまん延防止等重点措置が出ているため営業を火曜日のみとしている。
<代表コメント>
中崎とし江代表 SDGsを意識していたわけではないが、誰かに喜んでもらおうと取り組んできたことがつながった。これからも食を通じて社会の中で生きづらさを抱えている人たちの居場所を作っていきたい。
【主な取り組み】
■「もったいない」の精神で食のミスマッチ解消
・余ったり、廃棄されたりする食材の寄付を募る
・寄付された食材を調理して振る舞う
・野菜や魚中心の料理で健康に
■地域の居場所づくり
・いつでも、誰でも、世代や障害の有無にかかわらず受け入れる
・料金は「投げ銭制」なので、経済的に困っていても気兼ねなく食事ができる
・ボランティアスタッフには福祉関係者が多く、悩み事の相談にも気軽に応じる